職人のプライドで、飯は食えるか? 『ビジネスライク』に稼ぎ、人生を遊ぶ。長谷川造園が仕掛ける、建設業の"脱・昭和"革命-代表インタビューVer1

「見て覚えろ」「金よりも心意気」「親方の言うことは絶対」──。

令和の時代になってもなお、建設・造園業界には、そんな”昭和の常識”が色濃く残っている。


「きつい・汚い・給料が安い」 若者がこの業界を去る理由は明白です。

しかし、そんな業界の構造的欠陥を、「精神論」ではなく「徹底した合理性」で覆そうとしている男がいる。


千葉県八千代市、株式会社長谷川造園。 代表の長谷川氏は、涼しい顔でこう言い放つ。

「仕事に過度なプライドなんていりませんよ。大事なのは、効率よく稼いで、人生を楽しむことでしょう?」

未経験でも月給30万円、経験者なら35万円以上──。

地域相場を大きく上回るこの待遇は、決して無理をしているわけではない。公共事業における圧倒的な「効率化」と、会社に利益を残さず社員に分配する「高還元」の仕組みが生み出した、必然の結果だ。


かつては造園業を「最悪だ」「かっこ悪い」とすら思っていた19歳の青年が、なぜ今、業界の異端児として注目されるのか。そしてなぜ、「稼げるのに、怖くない」組織を作り上げることができたのか。


これは、美辞麗句で飾られた求人広告ではなく古いしきたりに縛られず、賢く稼ぎたいと願うすべてのプロフェッショナルへ贈る、ある造園家の「ビジネスライクな挑戦」のインタビューです。


≪目次≫

【プロローグ】19歳、造園業が大嫌いだった。「稼げないなら、自分でやる」という原点

【経営哲学】「仕事に過度なプライドは不要」徹底したビジネスライクが生む、驚異の利益率

【仕事の流儀】公共は「ライスワーク」、個人邸は「ライフワーク」。稼ぎとやりがいの最適解

【求める人物像】求む、黙々と稼ぎたい人。「見て覚えろ」も「飲みニケーション」も強要しない

【未来への展望】孤独な親方よりも、チームで勝つ面白さを。私たちと「人生」を楽しみませんか?


■19歳、造園業が大嫌いだった。「稼げないなら、自分でやる」という原点

-本日はよろしくお願いします。長谷川造園さんは「稼げるのに、怖くない」「脱・昭和」という、業界でもかなりユニークなコンセプトを掲げています。 まずは長谷川代表のキャリアからお伺いしたいのですが、この業界に入られたのはおいくつの時だったのでしょうか?

長谷川(代表): 高校を卒業してすぐ、19歳の時です。実家が造園業をやっていたので、そこに入ったのが最初ですね。 ただ、正直に言ってしまうと、当時はこの仕事に対して良いイメージなんて全く持っていませんでした。「最悪だな」と思っていましたよ。


-「最悪」とは、かなりストレートな表現ですね(笑)。具体的にどのあたりに嫌悪感を持たれていたのですか?

長谷川: だって、単純に汚れるじゃないですか。泥だらけになるし、夏は暑いし、きつい。若い自分から見たら、決して「かっこいい仕事」だとは思えなかったんです。

「緑が好きで」とか「職人の技術に憧れて」なんていう綺麗な動機は、私には一切ありませんでした。


-そこから10年以上、現場を続けられ、32歳で独立されています。 「仕事が好きではなかった」とおっしゃる中で、なぜご自身で会社を立ち上げようと思われたのでしょうか?

長谷川: きっかけは、実家の会社の後継者問題です。本来は長男である私が継ぐはずだったんですが、諸事情あって弟が継ぐことになったんですよ。


その時、「弟の下で働いてくれ」と言われたんですが、私はそれを断りました。「話が違うだろう」と。そこできっぱり辞めたんです。

ただ、独立を決めた一番の理由は、もっとドライな計算……つまり「お金」でした。


-お金、ですか。

長谷川: はい。当時、私は30過ぎまで働いていましたけど、給料は月給25万円程度でした。 冷静に考えたんです。「これくらいの仕事量と単価なら、会社を通さずに自分で直接やれば、少なくとも今と同じか、それ以上は確実に稼げるはずだ」と。


そこに「独立して業界を変えてやる」みたいな熱い志があったわけじゃありません。「安く使われるのが嫌だった」、ただそれだけです。


-なるほど。非常に合理的というか、まさに「ビジネスライク」な判断だったわけですね。

長谷川: そうですね。私は昔から、変な仕事のプライドよりも「効率よく稼ぐこと」を重視するタイプなんです。 個人事業主として4年間やってみて、やっぱり自分の計算は間違っていなかったと確信しました。


その後、法人化して今に至りますが、根底にあるのはその時の感覚です。 「精神論で飯は食えない」。だから私は、徹底してビジネスとして造園業をやっています。


■「仕事に過度なプライドは不要」徹底したビジネスライクが生む、驚異の利益率

- 長谷川代表の仕事に対する考え方は、他の造園会社とは一線を画していると伺いました。「ビジネスライク」という言葉をよく使われていますが、具体的にはどういうことなのでしょうか?

長谷川: 端的に言えば、「仕事に対する変なプライドを持たず、いかに効率よくお金を稼ぐか」を最優先にするということです。 この業界の多くの会社さんは、「伝統」とか「職人の心意気」みたいな綺麗な言葉を並べますよね。


もちろんそれは否定しません。

でも、同じことを20年、30年と続ける中で、やりがいや精神論だけでモチベーションを維持するのは無理があります。


私は、「仕事は大変だからこそお金がもらえるもの」だと割り切っています。だからこそ、感情論ではなく計算で動くんです。


- なるほど。「計算で動く」ことこそが、御社の高い給与水準に繋がっているわけですね。

長谷川: その通りです。うちは公共事業がメインなんですが、ここには明確な「勝ち筋」があります。 例えば、工期が3ヶ月と設定されている現場があるとします。


普通の会社なら、日当計算でダラダラと3ヶ月かけるか、あるいは非効率なやり方でギリギリまでかかってしまう。 でも、うちは徹底的に効率化して、それを1ヶ月で終わらせるんです。

- 3ヶ月の仕事を1ヶ月で、ですか?

長谷川: ええ、やりますよ。そうするとどうなるか。当然、人件費などのコストが3分の1で済むわけですから、莫大な利益が出ます。


私はその浮いた利益を、会社に溜め込むんじゃなくて、社員に還元しちゃうんです。「予定より早く終わったから、ボーナスで50万出すよ」といった具合にね。 個人の庭の手入れだけでは、こうはいきません。


あれは1日に行けても3〜4件、単価も2万5千円程度が限界です。

どれだけ頑張っても、フィジカルな限界があるから給料は上がらない。 だから、稼ぐためには公共事業で「効率」を追求する。これが私の戦略であり、ビジネスライクと呼んでいる理由です。


- 会社にお金を残すよりも、社員に還元することを重視されているんですね。経営者としては「内部留保を増やしたい」と考えるのが一般的かと思いますが。

長谷川: 会社にお金を残してどうするんですか?(笑)

私たちは何百年も生きるわけじゃないし、この会社を100年企業にしたいなんて野望もない。

だったら、汗を流してくれた従業員に渡したほうが健全でしょう。


そもそも造園業って、その気になれば個人事業主として一人でも稼げる業界なんです。それをあえて「長谷川造園」という会社組織に入って働いてくれる。 だとしたら、個人でやる以上のメリット——つまり「高い給料」と「安定」を提供できなければ、会社が存在する意味がないじゃないですか。


- 非常に合理的で、社員にとってはこれ以上ない環境ですね。

長谷川: 私は、自分自身がかつて「稼げない職人」だったからこそ、そこにはシビアでありたいんです。 ただ、お金のためだけに働くのも味気ない。


だからこそ、「稼ぎ(公共)」と「やりがい(個人邸)」のバランスも大事にしています。

公共事業は会社の利益を作るためのベース。一方で、個人のお客様の仕事は、直接「ありがとう」と言ってもらえるし、自分のアイデアでお庭を作る面白さがある。


ビジネスライクに稼いで土台を作り、その上で職人としての楽しみも味わう。その両輪があるのが、うちの強みだと思います。


■求む、黙々と稼ぎたい人。「見て覚えろ」も「飲みニケーション」も強要しない

- 「ビジネスライク」という言葉は、人間関係にも適用されるのでしょうか? 建設業界というと、どうしても「仕事終わりの飲み会」や「休日の付き合い」が多そうなイメージがありますが。

長谷川: うちは全く逆ですね。仕事とプライベートは完全に切り分けています。 そもそも論として、「仕事」って大変なものじゃないですか。


大変だからこそ、対価としてお金がもらえる。私たちは友達遊びで集まっているわけではなく、プロとして稼ぐために集まっている集団です。 だから、現場が終われば即解散でいいし、休日に誰が何をしているか詳しく詮索もしない。公私の区別をしっかりつけられる人を求めています。


- 「家族的な付き合い」を良しとする古い体質とは真逆ですね。では、現場働き方についてはどうでしょうか?

長谷川: 求める人材のタイプは大きく分けて2つあります。

一つは、「黙々と作業に没頭できる人」。

植木屋の仕事って、美容師さんに近いところがあるんです。ただ、相手は人間じゃなくて樹木だから、喋りかけてこない(笑)。 人との会話が得意じゃなくても、木と向き合って黙々とハサミを入れるのが好きな人には、天職だと思いますよ。今では安全さえ確保できれば、イヤホンで好きな音楽を聴きながら作業するのもOKにしていますから。


- イヤホンOKですか! それはかなり現代的ですね。「私語厳禁で直立不動」みたいな世界かと思っていました。

長谷川: 昔はそうでしたけど、時代は変わりましたからね。

そしてもう一つのタイプは、「全体を見渡せるリーダー気質の人」です。

実は今後、インドネシアから技能実習生を受け入れる計画があります。

言葉や文化の違う彼らと一緒に働き、チームをまとめていく力が必要になります。 「外国人はダメだ」とか「俺の背中を見て覚えろ」なんていう古い考えの人は、うちでは通用しません。言葉で伝え、合理的にチームを動かせる人が必要なんです。


- なるほど。多様性を受け入れられる柔軟さが必要なんですね。最後に、長谷川代表が「評価する」のはどんな人物ですか?

長谷川: シンプルですよ。「かっこつけてる奴」より、「必死に汗かいてる奴」です。

顔が良くても、口がうまくても、現場で手が動いていない人は評価しません。


逆に、不器用でも泥だらけになって仕事を頑張っている人は、必ず自分で考えてアイデアを出してくるようになる。 私はそういう人間が好きだし、そういう人間が一番「モテる」会社でありたいですね。


プロとして仕事をして、しっかり稼いで、プライベートは自由に楽しむ。「人生楽しんでますか?」と聞かれた時に、胸を張ってイエスと言える仲間を増やしたいと思っています。


■孤独な親方よりも、チームで勝つ面白さを。私たちと「人生」を楽しみませんか?

- ここまで合理的でビジネスライクなお話を伺ってきましたが、少し意地悪な質問をさせてください。 それだけ稼ぐ力があれば、わざわざ人を雇って組織を大きくせずとも、長谷川代表お一人、あるいは少人数で気楽にやったほうが、精神的にも楽なのではないですか?

長谷川: おっしゃる通りです(笑)。実際、一人でやっていた時期もありました。 でもね、正直に言ってしまうと……つまらなかったんですよ、一人は。


- つまらなかった、ですか?

長谷川: はい。稼げはするけれど、喜びを分かち合う相手がいない。

それに、一人だとどうしても仕事の規模に限界があります。


経営的な視点で言えば、今、建設業界はどこも人手不足です。

だからこそ、自社で動ける「チーム」を持っていることが最強の武器になる。


協力会社に外注するよりも、自社の社員で施工すれば、利益率は約10%も跳ね上がります。

その分をまた社員に還元できる。 ビジネスとして勝つためにも、そして何より私自身が仕事を楽しむためにも、「みんなで何かを成し遂げる」というプロセスが必要だったんです。

- 「ビジネスライク」の先にあるのは、結局のところ「人」なんですね。 では最後に、この記事を読んでいる求職者の方へメッセージをお願いします。

長谷川: 私はいつも、自分にも社員にもこう問いかけています。 「人生、楽しんでますか?」と。


仕事は人生の大半の時間を占めます。

その仕事が、低賃金で、理不尽で、つらいだけのものだとしたら、それは人生を捨てているのと同じです。 うちは、楽な会社ではありません。プロとして効率を求めますし、結果にはこだわります。


でも、その分だけ確実に稼げるし、古いしがらみもない。 もしあなたが今の環境に納得していないなら、一度うちに来てみませんか?

看板犬の「ぽんず」と「ちょこ」と一緒に待っています。難しい志望動機なんていりません。

「稼ぎたい」、それだけで十分な資格ですから。


【最後に】

「稼げるのに、怖くない。」その言葉に嘘はありませんでした。


取材を通じて感じたのは、長谷川代表の徹底したリアリズムと、その裏にある不器用なほどの優しさです。 「会社にお金を残しても仕方ない」と言い切る経営者が、今の日本にどれだけいるでしょうか。


古い慣習に疲れた熟練の職人さん、そして未経験からプロを目指したい若手の方。ここは、あなたの「腕」と「時間」を、どこよりも高く、正当に評価してくれる場所です。